オトナのためのマンガ塾 Vol.3
2015-10-18

タケカワユキヒデが塾長となって、
FM COCOLOリスナーにもきっと楽しんでもらえる
おすすめのマンガを紹介するコーナー
「オトナのためのマンガ塾」
第3回のピックアップ作品は、
ちばてつやさんの「ちかいの魔球」。
多分最初に本当に夢中になったのは、これ。
当時の野球ブームと相まってね、僕らも野球をちょうどはじめたぐらい、
球を拾って投げてみたいなのをようやっとやりはじめた、
そんな時に、この作品に出会ってるんですよ。
クラス中の男子がみんな知ってましたね。
なんといっても、「魔球」って言葉がかっこよかったです。
後に、アニメ世代の人達にとっての「魔球」が、
巨人の星の「大リーグボール」だったりするんですけど、
僕らにとっては「大リーグボール」は「魔球」じゃない。
「巨人の星」の原作者:梶原一騎さんも
漫画を書いていた川崎のぼるさんも
「ちかいの魔球」は間違いなく知ってるんですけど、
「魔球」という言葉を使ったら、「ちかいの魔球」になってしまうから、
「大リーグボール1号」っていうめんどくさい名前をつけたわけです。
実はその前に、「秘球」もあったんですよ。
「妖球」なんかもあった(笑)
何かしらアイデアをつくって、
「魔球」という言葉を使うのをみんな避けてた。
なんですけど!!!
心ないTVのスタッフがアニメでは、
「魔球」という言葉を使ってしまった。。。
そのスタッフは「誓いの魔球」を知らなかったんでしょうね。
だから「巨人の星」のアニメファンは、
「魔球」っていう言葉を使うんだけど、
それが僕はちょっと…許せない(笑)
まぁ、いいか!(笑)
ちばてつやさんの「魔球」は、球がとまるんですよ!?
アンダースローで地を這うような球がくるんですけど、
あまりにも地を這うんで砂埃が巻き上がって、
そこでなんとなく止まって、
フワッと浮き上がってミットにおさまる(爆笑)
わけがわからない!!
これが主人公・二宮光が投げる1つめ。
2つめはボールが5つになるので、どれを打ったら良いのかわからない(笑)
ボールが5つに??
なるわけないじゃない!!(爆笑)
ともかく、ちばてつやさんの画力のすごさに圧倒されて、
引き込まれ方が他の漫画とはちがったなぁっていうイメージがある。
「ちかいの魔球」から「紫電改のタカ」へいって、
そのあと「ハリスの旋風」、そして「明日のジョー」。
ここに繋がるんですよねー。



